必要に迫られて、MacOS10.10:Yosemiteに TeXをインストールしなければならなかった。
なんだかんだで、一晩かかって朝までかかってしまった。
インストール方法はさほど難しくないのだけれど、操作の意味とか理由とかを考え出すときりがない。
「とりあえず動けばいいのだ」というスタンスで、ネットを検索して、あちこちの情報を合わせて、ようやく完成。
ということで、本稿はその備忘録です。
したがって、TeXを本格的に扱っている人から見るとかなり物足りない記述になっていることかと思います。
ですが、「使えればいい」というユーザにとって、最低限必要な情報だけあればいいのです。
MS-WORDをインストールするときに、ワープロの仕組みなんか気にしません。
そんなノリです。
そういうつもりでの備忘録です。
なので、「なぜ、この手順を踏むのか」と言ったことには、全く答えられません。(汗)
と、最初に言い訳をしておきます。
そんなことでいいのか?
という声が聞こえそうですが、「いいんです;すくなくとも、私は」。
インターネットって、本当に便利です。ありがたいです。ページをアップしていただいた方々に感謝です。
サイトA
私が、一番わかりやすいと感じ、参考にさせていただいたのは、
TEX Wiki Mac
です。手順の前半は、概ね、このページに紹介された手順を踏んで、問題なくインストールできます。
サイトA’
Texshopの環境設定は、ここで。
TEX Wiki, TexShop設定
ここで基本OKですが、最後の詰めは、下にあるサイトDで。
サイトA”
スタイルファイルなどのパッケージをインストールする時は、このページ
TEX Wiki, 各種パッケージの利用
サイトB
インストール手順中、ターミナル(アプリケーションフォルダの下にユーティリティフォルダがあって、その中にあるアプリケーション。) UNIXコマンドで操作するときに、ターミナルモードが必要になるようで、UNIXコマンドがちょっとはわからないと不便。
そのコマンドについて簡単明瞭に説明してくれているのが、
広島大学 伊藤先生のページ
です。
ls コマンドと
cd コマンド は、知らないと損する。
サイトC
TeXで文書を作成する際、体裁を整えたりするために、スタイルファイルが必要になることがあります。後述しますが、スタイルファイルのインストールがまたちょっと難しいというか。。。Macのインストールみたい便利では無いんです。
各スタイルファイルについてまとめているのが、
滋賀大学 熊澤先生のページ
です。
サイトD
上に記したページだけで動けばよかったのですが、実は日本語がうまくいかなくて、散々調べて行き着いたのが、
教授でもできるMac OS XへのLaTeXとTeXShopのインストレーション(大阪大学 山中先生)
です。このページの記述を見つけて、救われました。(汗汗)
今更、変更することはしたく無いので、私は必然的に、
MacOS X (ただし、今までは10.7, 今回は10.10)
MacTeX
TexShop
を使います。それ以外には言及しません。「とりあえず、使えればいい」ので。
エディタは、TeXを私に紹介してくれた方のお勧めで、耳かきエディット。浮気しません。
それ以外の環境で、、、という方は、ごめんなさい。私のコメントは役に立た無いかも。
方針が決まったら、アプリのダウンロードです。
サイトAにダウンロード先がたくさん紹介されています。どこからでも大丈夫のようですが、私は一番上の
Ring server
を選択しました。 特に理由はありません。一番上だったから。
MacTeX.pkg というファイルをダウンロードします。
ここで問題(?)があります。
ダウンロードファイルですが、容量が2 GB以上あります。ダウンロードにとてつもなく時間がかかります。私の場合は90分以上かかりました。無線LAN環境だったからかもしれません。
途中でマックがスリープしちゃうと、ダウンロードも止まっちゃいます。お風呂にも入れません。居眠りも出来ません。
横で別の仕事をしていれば気が紛れますが、これだけに集中しなければなら無い場合、かなりイライラします。
ひたすら我慢です。
ダウンロードファイルには、一揃えのファイルがまとまって入っています。
ですが、エディタは含まれませんので、エディタは別にダウンロードします。
・・・・・
ようやくダウンロードが終わりました。もう、終わったも同然、と思うのはまだ早い。いや、早かった。
ダウンロードファイルをダブルクリックしてインストーラを起動し、インストールします。
サイトAでは、MaCTeX-2015ファイルができるとされていますが、実際は、MaCTeX-2014でした。
あちこち調べて、最新版(と考えられる)-2015があるのかと思ったのですが、見つかりません。
「まあ、多分大丈夫だろう」という楽観的予測のもとに、-2015を-2014と読み替えて先に進むことにしました。
結果、
ここは、何も考えず進めればよくて、無事に終了します。
ここで、サイトAでは、念のためパスが通っているかを確認したほうがいいよ、とされています
ターミナルアプリ(アプリケーションフォルダの下のユーティリティフォルダにある)を起動します。
懐かしのMS-DOS(知らない人は、歴史を紐解こう!)のような画面が出てきて、プロンプトが出ます。
プロンプトの直前は、Macの自分のアカウントフォルダ名になっているはずです。
なんとかかんとか:~アカウント$
って感じになっていると思います。ここで、
echo $PATH [return]
とタイプします。
(※:半角文字で、大文字・小文字を区別すること;PATHは大文字)
(※※:[return]はリターンキーを押す、という意味)
パスが通っているフォルダ名が出力されます。
その文字列を丹念に見て、
/usr/texbin
という文字列が含まれていればOK。
そのままターミナルを使います。
ターミナルのプロンプト”$”が出ていることを確認して、アップデート作業に進みます。
sudo tlmgr update –self –all [return]
とタイプします。
すると、さも仕事をしているぞ! という感じで文字が流れていきます。
なんとなく、ワクワクします。
何をしているか。。。は、まあ、おいといて。
ここも、問題なく終了します。(しました。)
いよいよ、日本語環境のインストールですが、これがよくわからなかった。
しかし、「使えればいい」ということなので、ヒラギノフォントをインストールすることに。
以下は、機械的作業でタイプ打ち。
sudo mkdir -p /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/hiragino/ [return]
cd /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/hiragino/ [return]
sudo ln -s “/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W3.otf” ./HiraMinPro-W3.otf [return]
sudo ln -s “/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W6.otf” ./HiraMinPro-W6.otf [return]
sudo ln -s “/Library/Fonts/ヒラギノ丸ゴ Pro W4.otf” ./HiraMaruPro-W4.otf [return]
sudo ln -s “/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W3.otf” ./HiraKakuPro-W3.otf [return]
sudo ln -s “/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W6.otf” ./HiraKakuPro-W6.otf [return]
sudo ln -s “/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Std W8.otf” ./HiraKakuStd-W8.otf [return]
sudo mktexlsr [return]
sudo updmap-sys –setoption kanjiEmbed hiragino [return]
この作業自体は特に問題なく終了します。
さあ、いよいよ完了! TeXshopを起動して、タイプセット。
TeXshopの最初の起動で、最新版のダウンロードを促されますので、すぐにダウンロードします。
TeXshopの環境設定をサイトA の紹介に従って、設定していきます。
ところが、うまくいきません。日本語が出力されないとか。。。いろいろ。
サイトA’でよくわからないところは、設定プロファイルの選択でした。
(サイトA’では、上から二つ目を推奨していましたが、それでは日本語が表示されませんでした)
サイトAでは、それ以上の有益な情報がないので、ここで、サイトDに主戦場をスイッチ。
サイトDにTeXshopの環境設定について、わかりやすく紹介されています。
結果論ですが、ここの設定で一発で動きました。
「pTeX (ptex2pdf)」
を選択すれば動きました。
以下、念のため、環境設定の選択を
[書類]タブ
ソースウインドウの位置 : 閉じた時の位置を保存
起動時に : 新しいファイルを作成する
コマンド補完キー : Escapeキー
検索パネル : OgreKit検索パネル
文字不可視の表示 : 半角スペース 左にチェック
全角スペース 左
改行 左
タブ 左
ファイルを開いた直後から表示
エディタ : タブ幅 4
ソースカラー表示 チェック
カッコの対応チェック チェック
スペルチェック チェック
キーバインド NO
BibDeskオートコンプリート NO
選択時にカーソルを移動 チェック
行番号 チェック
Arabic,Hebrew,Perisian NO
メニューにタグリストを表示 NO
エンコーディング Unicode(UTF-8)
カッコの対応チェックと強調色
中カッコ、角カッコ、丸括弧 にチェック、 大なり小なり記号はNO
カッコの対応チェックの詳細
囲まれれる部分を強調 チェック
移動中も黄色くポップアップ NO
対応するカッコを点滅 チェック
孤立カッコを音で警告 NO
孤立カッコを背景色で警告 NO
[プレビュー]タブ
プレビューウインドウの位置 : 閉じた時の位置を保存
見開きページ : 左からスタート
マウスモード : 拡大鏡(大)
外部エディタ : プレビューの自動更新
ページボタン : スクロールしない
ページレイアウト : 連続ページ
ウインドウのリサイズ後 : ウインドウに合わせる
プレビューウインドウの倍率 : 140
[タイプセット]タブ
デフォルトのコマンド : LaTeX
デフォルトのスクリプト : TeX + DVI
タイプセット後の動作 : プレビューを手前に移動
ファイル保存時に : 関連ファイルも保存する (チェックしない)
Sync方式 : SyncTeX(TeXLive2010以降)
[内部設定]タブ・・・ ここは、何もいじらなくてOKのようである。
パス設定
(pdf)TeX : /usr/texbin
Distiller(Ghostscript) : /usr/local/bin
pdfTeX
TeX: luatex –file-line-error –synctex=1
LaTeX : lualatex –file-line-error –synctex=1
Shell Escapeを警告 : チェックしない
TeX-dvipdfmx/TeX+dvips+distiller
TeX : ptex2pdf -e -ot “-synctex=1 -file-line-error”
LaTeX : ptex2pdf -l -ot “-synctex=1 -file-line-error”
PostScriptファイルを保存 : チェックしない
検索用コマンド
kpsetool : kpsetool -w -n latex tex
BibTeXエンジン
デフォルト : pbibtex
[コピー]タブ
フォーマット : PDF
カラーマップ
カラーマップを使う : チェックしない
[詳細]タブ
パーソナルスクリプト
TeXプログラム : 空欄
LaTeXぷろぐらむ : 空欄
Distiller : Ghostscript
pTeX拡張機能 : utfパッケージ対応 チェック
保存時の処理
UTF-8-MACをUTF-8に自動変換 チェック
プロジェクトルートファイル
ファイルオープン時にルートファイルを自動的に開く チェック
開いたルートファイルを最小化する チェック
アップデート
アップデートを自動的に確認 チェックしない
よくわからないが、最新版をインストールしなさいと。そういうわけで、これもやっておいたほうがいいものみたい。
Yosemiteの場合には、Ghostscript9.15が必要だとのことです。
http://pages.uoregon.edu/koch/
にいくと、9.16が出ていたので、迷わず新しいほうを選んでインストール。(動けばいい!)
インストールは、難しいこともなく普通に終了します。(ダブルクリックして進めばいい)
いろいろな装飾を施すような文書を作りたい時には、スタイルファイルなどのパッケージをインストールしないといけません。
サイトA”にインストール手順が掲載されていますが、よくわからないので、もう少しわかりやすく。
パッケージファイルは、サイトCなどからダウンロードできたものとします。
解凍すると、フォルダが現れてそのフォルダの中に幾つかのファイルができています。
けれど、????.styというスタイルファイルはありません。このスタイルファイルは、自分で作らなければいけないそうです。
その元になるのが ????.insというファイル。
サイトA”には、コマンドラインから latex????.ins とタイプして実行すれば良い、とだけ記されているのですが、これだけだとなんとなくよくわからない。
わからないのは、私だけでしょうか? まあ、どうでもいいです。動けばいいので。
実際には、ターミナルを使うわけです。ターミナルは、マックユーザはあまり使わないので慣れてない。
コマンドを実行する時に、フォルダが違うために「ファイルがないよ」なんて言われないように、予防線を張ります。
ターミナルを起動すると、手順4で示したようになります。
ここで、
ls [return]
とタイプすると、カレントになっているフォルダの中身が表示されます。
ターミナル起動直後でlsコマンドを実行すると、自分のアカウント(つまり、マックを起動する時にパスワードを入れて起動した時の自分のエリアのこと)
お気付きのように、マックのファインダーでは日本語で表示されているものが、ターミナルではアルファベットになっています。
従って、フォルダ移動などはアルファベットでフォルダ名を指定しなければならないわけです。
できるだけ簡単に操作を終わらせたいので、
スタイルファイルが格納されているフォルダ名がアルファベットだったらそのままで、漢字などの2バイト系の文字であれば、あらかじめ半角アルファベットに変えておきましょう。
ここでは、仮に、スタイルファイルのフォルダ名を”abc”フォルダとします。
そのスタイルファイルのフォルダを、自分のアカウントの書類フォルダに移動します(ファインダーでドラッグ&ドロップ)。
そうしておいて、ターミナルにうつります。
ターミナルでは、カレントフォルダは自分のアカウントになっているはずです。
そこで、
cd Document [return]
とタイプします。すると、カレントフォルダが「書類」フォルダに変わります。
もう一度、
ls [return]
とタイプすると、スタイルファイルのフォルダ”abc”が表示されるはずです。
そこで、
cd abc [return]
とタイプして、スタイルフォルダにカレントフォルダを移動します。
ls [return]
とタイプすれば、スタイルフォルダの中身が見られます。ファインダーでフォルダを開いて比較してみるといいでしょう。
これで、スタイルファイル作成の準備ができました。
さて、利用したいスタイルファイルのファイル名が”abc”だとすると、今の時点でabcフォルダの中には、abc.insというファイルがあるはずです。
ここで、
latex abc.ins [return]
とタイプすると、ジャカジャカっと文字列が表示されて、”abc.sty”が作成されます。
ファインダーでフォルダを開いているはずなので、そこを確認してください。無事にファイルが出来上がっているはずです。
このスタイルファイルを、TeX文書を作成しているフォルダにコピーすれば、利用可能になります。
以上、自分の経験から、順を追ってインストール手順を記しました。
次にまた、私がTeXをインストールすることになった場合には、これを参考にするに違いありません。
ここで紹介したTeXについて紹介していただいているページを作成していただいた方々には、深く感謝いたします。
本当に感謝感謝です。
ですから、これらのページを削除しないでください。とお願いして、本編を終了します。
注意)上では、日本語の文字コードをUTF-8とする事にして進めました。
従って、TeXをコーディングする時のテキストエディタの設定はUTF-8としなければなりません。
Macの標準日本語コートはS-JISなのでこの点は注意しないといけないです。
s-JISで環境設定をし直せば、問題無くできると思いますが、本稿執筆時点では、テストしてません。
今後、何時するかも未定、だって、、、「動けばいい、と思っているから」(汗)
環境設定、やり直したら、追記します。